消費者が店頭で最も知りたいのは、「目の前のアサリが本当に安全で、正しい表示をされているか」という点だ。実は、育った環境の違いは貝殻の形態や模様に顕著にあらわれる。目利きを行うプロの仲卸業者は、以下の特徴をチェックしている。
まず熊本産をはじめとする国産の貝は、日本の複雑な沿岸環境や砂泥質でじっくり育つため、貝殻の表面が比較的滑らかで、黒や茶の入り組んだ美しい模様(模様の多様性)を持っていることが多い。また、身が厚くプリッとした弾力があるのが特徴だ。
一方で中国などの広大な砂浜や遠浅の海で急速に養殖・成長した個体は、貝殻全体が白っぽく黄みがかっており、形がやや長細く平坦な傾向が見られる。また、貝殻表面の放射状の溝(成長線)が粗く、彫りが深いケースも少なくない。もちろん個体差はあるものの、パックの中で形や色が極端に均一で白っぽいものは、海外の養殖場から一括調達された可能性が高いと判断できる。