ピルの種類を変えても症状が取り切れない場合や、身体症状には効いているが精神症状だけが残る場合には、他の薬剤との併用療法が非常に有効な一手となります。
代表的な選択肢が漢方薬の併用です。ピルで排卵を抑えつつ、個々の体質(証)に合わせた漢方を取り入れることで、相乗効果を狙います。
冷えやむくみ、貧血傾向を伴うPMSには「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」が適しています。一方、イライラ、のぼせ、情緒不安定などの精神的・自律神経症状が前面に出ている場合は、気の巡りを整える「加味逍遙散(かみしょうようさん)」や「抑肝散(よくかんさん)」が頻繁に処方されます。
さらに、PMDDレベルの激しい気分の落ち込みや感情の爆発に対しては、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の併用が標準的な選択肢となっています。SSRIはうつ病治療にも使われる薬ですが、PMS・PMDDに対しては「生理前の黄体期(症状が出る約2週間)だけ頓服的に服用する」という柔軟な使い方が可能で、即効性を発揮しやすいというメリットがあります。