1990年代後半のIT・通信産業において、ポストペットが果たした役割は極めて大きい。当時はまだインターネット普及の過渡期であり、電子メールは一部の技術好きやビジネスパーソンのものという印象が強かった。
そこに電子メールクライアントとして投入されたポストペットは、難しい設定の壁を打ち破り、一般の女性や若年層へと一気にユーザー層を広げた。メールを送信するとペットが相手の部屋まで歩いて行き、留守中には勝手におやつを食べて帰ってくる。この偶発的な遊び心が、殺伐としがちだったネットワーク通信に温かな血を通わせたのだ。