平叙文の読み方は「へいじょうぶん」が一般的だ(辞書によっては「へいじょぶん」という慣用読みを併記する場合もある)。語源を紐解くと、「平(平らかに・ありのままに)」「叙(述べる)」という文字通り、特別な修辞や感情の昂ぶりを押し出さず、事実や考えを淡々と陳述する文章を指す。
日本語文法における平叙文は、事態の描写、感情や思考の表白、あるいは判断の言明を行う形式だ。文末が終助詞の「か(疑問)」や「なさい/ろ(命令)」などに依存せず、基本的には「〜だ・である」「〜です・ます」で結ばれる。以下の平叙文の例文を見れば、その守備範囲の広さが即座に理解できるはずだ。
【平叙文の代表的な例文】
・「東京の桜は満開を迎えた。」(客観的事実の陳述)
・「私は新しいプロジェクトの成功を信じている。」(話者の判断・確信の陳述)
・「今日の午後、急な雷雨は発生しなかった。」(否定事実の陳述)
英語文法においても同様に、平叙文は「declarative sentence」と呼ばれ、あらゆる文章の土台に位置づけられている。基本構造は「主語(S)+動詞(V)」の語順を厳格に維持し、文末をピリオド(.)で閉じる形式を取る。英語学習の初期段階で徹底的に叩き込まれる「SVO」や「SVC」といった5文型の基本は、すべてこの平叙文を前提に組み立てられているのだ。