羽生結弦が切り拓いた最大のフロンティア、それは「単独アイスショー」という前代未聞のジャンル確立だ。2時間以上、たった一人でリンクに立ち続け、最高難度のジャンプと情感豊かな滑りを披露する。常識を覆すこの挑戦をクリエイティブの頂点へと押し上げたのが、演出振付家・MIKIKOとの協働である。
東京ドームを熱狂の渦に巻き込んだ『GIFT』、そしてゲームの世界観と身体性を融合させた『ICE STORY 2nd “RE_PRAY”』。最新鋭のテクノロジー、綿密に計算された映像演出、そして羽生の身体表現が三位一体となり、フィギュアスケートは総合的なパフォーミングアーツへと完全な昇華を遂げた。テクノロジーに身体が呑まれるのではない。羽生の放つ生々しい生命力が、デジタル空間すらも有機的に染め上げていくのだ。