エリザベスの子供たちにとって、幼少期の遊び場は映画の撮影セットそのものだった。歴史的大作『クレオパトラ』のローマロケ現場では、過酷な撮影スケジュールと巨額の制作費に揺れるハリウッド映画界の重圧の中、エリザベスはトレーラーハウスに子供たちを呼び寄せ、宿題を手伝っていたという。
また、彼女がアカデミー主演女優賞を獲得した傑作『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』の撮影期には、劇中の凄まじい夫婦喧嘩の演技とは裏腹に、カットがかかるとすぐに笑顔で子供たちを抱きしめる姿が目撃されている。どんなに役柄に没入していても、母親としての役割を片時も忘れなかったエリザベスの姿勢は、子供たちの記憶に深く刻まれている。