伝説の劇団「東京グランギニョル」解散理由とメンバーの現在を追う

伝説の劇団「東京グランギニョル」解散理由とメンバーの現在を追う

伝説の劇団「東京グランギニョル」解散理由とメンバーの現在を追うにまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

劇団が散開した後、その強烈な磁場を共有した表現者たちはどのような道を歩んだのでしょうか。2026年現在の各メンバーの活動と立ち位置を追うと、彼らが日本カルチャーの各領域でいかに重い足跡を残してきたかが分かります。

主宰の飴屋法水は、M.M.M.での活動を経て、1990年代にはペットショップ「動物堂」を経営するなど演劇界から完全に距離を置いた時期もありました。しかし2000年代以降、美術家・劇作家・演出家として鮮烈な復帰を果たします。2014年には福島県立いわき総合高校の生徒たちと作り上げた戯曲『ブルーシート』で第58回岸田國士戯曲賞を受賞。商業主義とは一線を画しながら、生と死、動物と人間、社会の周縁を問い直す現代アート・現代演劇の孤高のフロントランナーとして活動を続けています。

東京グランギニョルの看板俳優であり、『ライチ光クラブ』でライチ役を演じた嶋田久作の転身は、日本映画史における重要な出来事でした。もともとは俳優志望ではなく裏方志望として劇団に関わっていた嶋田ですが、その特異な風貌と圧倒的な存在感に飴屋が着目し、舞台へと引っ張り出されました。その舞台を観た映画プロデューサーに見出され、映画『帝都物語』(1988年)の魔人・加藤保憲役に大抜擢。大ヒットを記録し、一躍全国区の怪優として知られることになります。現在も映画・ドラマ・舞台に欠かせない日本屈指の名バイプレイヤーとして、重厚なキャリアを築いています。

美少年・常川役などでカルト的人気を博した常川博行は、劇団解散後もアングラ・サブカルチャー演劇の重鎮俳優として舞台に立ち続け、朗読劇やイベントなど独自の表現活動を展開。また、宣伝美術を手掛けた丸尾末広は猟奇耽美漫画の第一人者として国際的な評価を獲得し、熱烈な観客だった古屋兎丸は『ライチ☆光クラブ』のコミカライズを成功させ、世代を超えたフォロワーを大量に生み出し続けています。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。