物語に登場する出木杉英才(できすぎ ひでとし / えいさい)は、まさに「完璧」を絵に描いたような少年です。テストは常に100点、野球をやらせてもホームランを放ち、料理や絵画、天体観測に至るまで多彩な才能を発揮します。クラスメイトからの人望も厚く、誰に対しても分け隔てなく接する紳士的な態度は、小学生離れした完成度を誇ります。
対照的に野比のび太は、テストは0点の連続、スポーツは苦手で居眠りばかり。一見すると両者の差は歴然です。しかし、人間的な魅力という観点で比較すると、二人は全く異なるベクトルの強みを持っています。
出木杉は自らの力で何事も完結できる「自己完結型」の人間です。ドラえもんのひみつ道具に頼ることなく、自らの知恵と努力で課題を解決します。一方ののび太は、自らの弱さを隠さず、他者の助けを借りながらも、時に驚異的な発想力と行動力を見せる「共感・巻き込み型」の人間です。この決定的なスタンスの違いが、将来の人間関係やしずかちゃんとの結びつきに大きな影響を与えることになります。