受験相談の現場で頻繁に耳にするのが、「基礎と書いてあるから入門書だと思って手を出したが、1行も書けずに絶望した」という受験生の悲鳴です。結論から言えば、旺文社が刊行する本書における「基礎」とは、教科書レベルの初歩という意味ではありません。「難関国公立大・早慶上智レベルの二次試験で合格点を奪取するために欠かせない土台」を指しています。
大学受験指導の第一線に立つ大手予備校関係者は、次のように指摘します。「多くの受験生が『基礎=易しい』と勘違いしますが、入試英語における英作文の基礎とは、すでに盤石な英文解釈力と語彙力を備えた人間が、アウトプットの型を身につける段階を意味します。この認識のズレこそが、毎年繰り返される挫折劇の主因です」。
客観的な指標を見ても、本書の難易度は決して侮れません。取り組むための前提条件として、『システム英単語』や『英単語ターゲット1900』などの標準的単語帳を8割以上習得していること、さらに『Next Stage』や『Vintage』といった網羅型文法問題集の文法・語法分野を最低5割〜6割以上解ける実力が求められます。共通テストレベルで言えば、安定して7割から7割5分以上を確保できる基礎体力がなければ、解説の意図すら消化できずに消化不良を起こす構造になっています。
一方で、本書をやり切った際の到達点は極めて高く、全統記述模試などの母集団において偏差値65から70水準、東大・京大・一橋・阪大といった旧帝大から難関国公立大医学部の二次試験で合格点をもぎ取る記述力が現実的に手に入ります。