一方、木兎光太郎と赤葦京治の「兎赤」が放つ魅力は、言葉を介さずとも成立する圧倒的な相互補完と信頼感にあります。
全国トップクラスのスパイカーでありながら、些細なミスで調子を落とす「末っ子エース」木兎と、その弱点(しょぼくれモードなど)を完璧に把握し、精密なトスとマネジメントで操る冷静沈着な後輩セッターの赤葦。一見すると赤葦が奔放な木兎を世話しているように映りますが、物語が進むにつれてその実情は全く異なることが明かされます。
原作第332話「スター」を中心とする梟谷戦で描かれたのは、中学時代にバレーへの情熱を見失いかけていた赤葦が、木兎の放つ圧倒的な輝きに魅せられ、救われていたという真実でした。「道は作りますので」と木兎のために献身する赤葦と、「ヘイヘイヘーイ!」とチーム全体を牽引していく木兎。彼らは「スターとそれを輝かせる相棒」であり、精神的に互いを必要不可欠とする唯一無二の共犯関係にあります。