慶応から明治への改元、そして若き明治天皇の即位宣言。京都から東京への首都機能の移転は、まさに国家の形を劇的に変える大事業だった。
だが、その光芒の陰には、最後の最後まで抵抗を模索する江戸幕府の旧勢力と、新体制の正統性を一刻も早く確立したい新政府側の熾烈な駆け引きがあった。徳川家の存続問題を巡る交渉は難航を極め、一歩間違えれば列強諸国による介入を許しかねない綱渡りの状態が続いた。天皇の権威をいかに再定義し、新時代の大義名分へと昇華させるか。当時の政治家たちが直面したプレッシャーは、現代の私たちが想像する以上に凄まじいものだった。