明治が長年の研究の末に発見した「LG21乳酸菌(Lactobacillus gasseri OLL2716株)」は、酸に強く胃の中で生き残りやすい特徴を持っています。そのため、胃もたれや胃痛のケアとして支持されている一方、逆流性食道炎の当事者からは「食べたら胸焼けがひどくなった」という報告が上がることがあります。この現象には、主に3つの医学的・生理的理由が存在します。
第一の理由は、ヨーグルトに含まれる「乳脂肪分」です。脂肪分は十二指腸に達すると「コレシストキニン」という消化ホルモンの分泌を促します。このホルモンには胃と食道のつなぎ目を締めている「下部食道括約筋(LES)」を緩める作用があり、結果として胃酸が食道へ逆流しやすくなってしまいます。
第二の理由は、ヨーグルト本来の「酸味(乳酸)」です。食道粘膜がすでに炎症を起こして過敏になっている場合、わずかな酸の刺激でも鋭い胸焼けやしみるような痛みを感じることがあります。
第三の理由は、「食べるタイミングの誤り」です。特に寝る直前に食べて横になると、重力による逆流防止が働かず、胃の中に留まったヨーグルトと胃液が食道へ逆流する原因になります。つまり、「LG21そのものが悪い」のではなく、「乳製品の脂質・酸味・食べ方」が症状悪化のトリガーを引いているのです。