栄光の影で、過酷な消耗戦が続いていたことは想像に難くない。『メイド刑事』(テレビ朝日)をはじめとする連続ドラマの主演が相次ぎ、息つく暇もないスケジュールが常態化。当時の日本の芸能界は、所属タレントを短期間でフル回転させて露出を最大化するビジネスモデルが主流だった。若手女優として求められるパブリックイメージと、本人が目指す芝居へのアプローチとの間に、少しずつ歪みが生じていった時期でもある。
加えて、2010年代以降の芸能プロダクションを取り巻く環境変化も重なった。看板タレントの世代交代やマネジメント方針の転換、さらには地上波テレビドラマ自体の視聴率構造の変化が加速する。かつてのように「事務所のプッシュで自動的に主演枠が用意される」時代から、キャスティングの多様化へとシフトするなかで、彼女が選ぶべき道もまた分岐点を迎えていた。