原作者の青山剛昌が画コンテやセリフの監修に深く関わったシーンの数々は、ひと回り目の鑑賞では気づきにくい細部へのこだわりで満ちている。江戸川コナンが放つ鋭い洞察と、大和敢助の直感が交錯するクライマックスの対話には、今後の原作本編にも影響を与えかねない極秘のキーワードが隠されている。
コマ送りで確認したくなるような一瞬の視線や、背景に密かに映り込む小道具の配置など、動画配信サービスでの再生だからこそ堪能できる「伏線回収の醍醐味」が詰まっている。『劇場版名探偵コナン 隻眼の残像』は、繰り返しの鑑賞に耐えうる緻密な構成によって、ファンの鑑賞体験をどこまでも深めてくれるはずだ。