国際線の液体持ち込みで没収続出?2026年最新のジップロック規定

国際線の液体持ち込みで没収続出?2026年最新のジップロック規定

国際線の液体持ち込みで没収続出?2026年最新のジップロック規定に関する主要な事実を丁寧にまとめました。最新データをご確認ください。

国際線の機内持ち込み手荷物において、液体物(LAGs:Liquids, Aerosols and Gels)の制限が設けられている背景には、2006年8月に発覚したロンドン・ヒースロー空港発の大西洋横断便を狙った液体爆弾テロ未遂事件があります。この事件を受け、国際民間航空機関(ICAO)および日本の国土交通省は、2007年3月より世界共通の保安基準として100ml以下の容器制限を導入しました。2026年現在も、この安全基準はすべての国際線フライトで厳格に適用されています。

それにもかかわらず、なぜ保安検査場で私物を没収(厳密には所有権放棄による破棄)される旅行者が後を絶たないのでしょうか。空港の保安検査員や航空各社の地上職スタッフへの取材データ、および国土交通省の公式発表資料を紐解くと、旅行者が陥りやすい3つの決定的な落とし穴が浮かび上がります。

第1の理由は、「中身の残量」ではなく「容器そのものの容量」で判定されるという厳格な基準です。たとえば、150ml入りの高級化粧水やメイク落としのボトルに、残り20mlしか液体が入っていなかったとします。持ち主は「100ml以下だから問題ない」と判断しがちですが、保安検査場では「150mlの容器=規定超過」とみなされ、例外なく持ち込み不可となります。検査現場では1個あたりの液量を瞬時に正確計測することが不可能なため、容器に印字されたスペック表記(または容器の外観サイズ)が絶対的な判断基準になるからです。

第2の理由は、「液体」とみなされる対象範囲の広さです。水やジュース、化粧水といったサラサラした液体だけでなく、ジェル、ペースト、クリーム、エアゾール(スプレー)類もすべて液体物として扱われます。具体的には、ヘアワックス、マスカラ、リキッドファンデーション、日焼け止めクリーム、歯磨き粉、さらにはお土産用のプリン、ゼリー、味噌、明太子、キムチ、ジャム、ハチミツに至るまで、すべて機内持ち込み液体の詳細まとめリストに含まれる対象品目です。

第3の理由は、袋の規格違反(サイズ超過・マチ付き・複数持ち込み)です。100ml以下の容器に小分けしていても、それらをまとめる透明袋が規定の容量1リットル以下の透明袋を超えていたり、ジッパーが閉まりきっていなかったり、1人で2袋以上を持ち込もうとしたりするケースが該当します。特に2024年から2026年にかけて、欧州(EU)や英国の主要空港でも最新CTスキャナーのソフトウェア基準統一に伴い、一時緩和されていた100mlルールが再び厳格化される動きが相次ぎました。「行きの羽田空港ではスルーできたのに、帰りの海外空港で袋ごと没収された」という悲劇は、この検査運用のギャップから生まれています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。