清流の里を語る上で絶対に外せないのが、並み居る蕎麦専門店をも唸らせる本格的なランチメニューです。観光地の食堂という先入観を抱いて訪れた来訪者の多くが、提供される料理の完成度の高さに驚嘆の声を漏らします。
看板メニューである手打ちそばには、厳選された地元産や国産の玄蕎麦を石臼で丁寧に挽いた粉が使用されています。特筆すべきは、蕎麦打ちから茹で上げ、冷水での締め工程に至るすべての段階で清らかな天然湧水がふんだんに使われている点です。口に含んだ瞬間に広がる豊かな穀物の香りと、喉を滑り落ちる凛としたコシは、良質な水があって初めて成立する芸術品と言えます。冷たい湧水でキュッと締められたざる蕎麦や、季節の山菜・地場野菜をカラッと揚げた天ぷらとの組み合わせは、一度味わうと病みつきになる力を持っています。
そして、もうひとつの主役が「鮎の塩焼き」と「イワナの塩焼き」です。焼き場を覗くと、熟練の職人が炭火の周りに魚を放射状に立て、遠火の強火でじっくりと時間をかけて水分を飛ばしている姿が確認できます。皮目はパリッと香ばしく、中の身は驚くほどふっくらとジューシーに蒸し焼き状態となっており、骨まで柔らかく食べられる仕上がりです。現地を訪れたグルメライターは「養殖特有の脂っぽさが一切なく、内臓の心地よい苦味と炭の香ばしさが絶妙なハーモニーを奏でている」と高く評価しています。