「連続無失点記録の歴代1位は誰なのか?」という問いに対しては、先発完投が当たり前だった時代の「連続イニング無失点」と、分業制が確立された現代の「連続試合(登板)無失点」という2つの文脈で語る必要があります。
NPBにおけるプロ野球 連続無失点記録の最高峰にそびえ立つのは、昭和の大エース・金田正一(国鉄スワローズ)が1958年に樹立した64回1/3イニング無失点です。驚くべきは、この期間中に先発とリリーフを掛け持ちしながら、中0日や連投の過密日程をものともせず相手打線を封じ込め続けた点にあります。当時の公式記録員の手記や証言を辿ると、急速なホップを見せる剛速球と大きく縦に割れるドロップ(カーブ)のコンビネーションは、相手打者から「消える球」と恐れられていました。
一方、現代野球の象徴である連続試合無失点 登板の頂点に立つのは、西武ライオンズの平良海馬です。平良は2021年シーズン、開幕から圧巻の力勝負を演じ、日本記録を塗り替える39試合連続無失点を成し遂げました。それまで阪神タイガースの守護神・藤川球児が2006年に刻んだ38試合連続無失点という金字塔を、15年ぶりにわずか1試合更新した瞬間は日本中のベースボールファンを沸かせました。
海の向こう、MLB 連続無失点記録の歴史に目を向けると、1988年にロサンゼルス・ドジャースのハーシュハイザーが成し遂げた59イニング連続無失点が不滅のレコードとして燦然と輝きます。ドン・ドライスデールが保持していた58イニングを塗り替えたこの快挙は、シンカーを軸に打者の芯を徹底的に外すグラウンドボールピッチャーの完成形として、今なお語り継がれています。