インターネット上のレシピ情報では「ピーマンのヘタと種は完全にくり抜いて廃棄する」と記載されていることがほとんどです。しかし、近年のフードロス削減や栄養学の知見からは、この定説に疑問符が投げかけられています。
ピーマンの種とワタ(胎座)には、血流改善効果が期待されるポリフェノールの一種ピラジンや、カリウムが果肉部よりも豊富に含まれています。実際に、ヘタだけを指で内側に押し込んで取り除き、種やワタを残したまま肉だねを詰める「丸ごと肉詰め」や「縦半分に切って種を取らない調理法」を推奨するプロも増えています。
種をそのまま残す最大の調理的メリットは、「種とワタの凹凸が天然のアンカー(留め具)となり、粉を振らなくても肉が一切剥がれなくなる点」にあります。じっくり蒸し焼きにすれば種は柔らかくなり、食感の違和感はほとんどありません。どうしても種のプチプチ感が苦手な方以外は、ワタごと肉だねで覆ってしまう手法は、剥がれ防止の観点からも極めて合理的な選択肢です。
また、縦に切る一般的な切り方以外に、「ピーマンを輪切り(厚さ2cmのリング状)にして詰める方法」もネット上で注目されています。輪切りは肉を挟み込む面積が狭まるため剥がれやすいと思われがちですが、リングの内側にしっかり片栗粉をまぶして両面から焼き固めれば、お弁当箱に収まりやすいミニサイズとして高い実用性を誇ります。