無機ヒ素は胎盤を通過することが知られているため、妊娠中の女性や胎児への影響を懸念する声は根強く存在します。妊娠期に無機ヒ素を過剰摂取し続けた場合、胎児の発育遅延や流産・死産リスクの上昇が医学的に懸念されるのは事実です。
しかし、厚生労働省の公式見解でも「妊娠中であっても、ひじきを一切食べてはいけないという意味ではない」と明記されています。バランスの良い食生活の中で、週に1〜2回程度、小鉢で提供されるひじきの煮物を食べる程度であれば胎児への悪影響は確認されていません。
また、ひじきを一過性に大量摂取した場合に起こり得る急性症状としては、軽度の吐き気や腹痛、下痢などが挙げられますが、日常の食事量で急性ヒ素中毒に達することは現実的に不可能です。むしろ現実的な注意点として、ひじきには不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、一度に大量に食べ過ぎると消化不良を起こし、胃もたれや便秘・軟便を招くケースがあります。適量を守ることが何よりの健康管理です。