近代植物分類学の父であるカール・フォン・リンネが数多くの植物を体系化して以来、人類は自然界の有用植物に科学の光を当て続けてきた。レモングラスもまた、その名の通り柑橘類と同等の清涼感を持つ芳香成分を豊かに宿している。
香りの核をなすのは、精油成分の約70〜80%を占める精緻な有機化合物「シトラール」だ。シトラールは強い抗菌作用と抗酸化能力を備え、細胞の酸化ストレスを和らげる働きが明かされている。葉を指で擦り潰しただけで立ち上る芳香には、植物が自らを害虫や菌から守るために生み出した生命の知恵が凝縮されているのだ。