背景に奥行きを出そうとして描いた螺旋階段が、なぜかペラペラに見えてしまう。あるいは上に向かうほど段差のつじつまが合わなくなる。こうした作画の悩みを解決する鍵は、個々の段差をいきなり描き始めないことにある。
プロの現場で実践されている作画テクニックは、まず空間全体の立体感を定義することから始まる。デジタル環境が標準化した現代では、アタリの取り方と比率計算の正確さがクオリティの8割を決定づけると言っても過言ではない。中心軸を一本決め、そこから放射状にステップを展開するロジックを理解すれば、初心者でも驚くほど自然な立体感を持った背景を描き上げることができる。