一方で、ここまで海外の反応が熱を帯びると、必ず出てくるのが過剰な期待と誤解だ。SNS上では「日本代表は優勝候補筆頭」という極端な声も散見されるが、冷静な海外記者の分析では「優勝を狙える力はあるが、優勝候補の筆頭と呼ぶには決勝トーナメントでの経験値がまだ少ない」という見方が主流だ。実際、過去のW杯でベスト8の壁を超えていない事実を指摘する声は根強い。
また、海外メディアが日本を持ち上げる背景には、視聴者数や記事のクリック数を狙った「商業的な演出」が含まれている可能性も考慮すべきだ。特にアジア市場を意識するメディアは、日本を高く評価することで新たな読者層を取り込もうとする力学がある。日本代表の実力が本物であることは間違いないが、その評価の中には「膨らまされた賛辞」も混ざっていると考えるのが健全だろう。
さらに、現地ファンの声を集める際に注意したいのが、サンプルの偏りだ。SNS上で目立つのは熱狂的なファンや、日本サッカーに好意的な層の意見に偏りがちで、批判的な声は埋もれやすい。実際、欧州の一部フォーラムでは「日本はアジア予選が弱すぎるため、本番の強度に耐えられるか未知数」という慎重論も存在する。称賛の裏にあるこうした冷静な声こそ、次のW杯に向けた本当の課題を浮き彫りにしている。