十津川警部シリーズを語る上で絶対に欠かせないのが、相棒である「亀井刑事」の存在です。十津川警部が冷静沈着な頭脳派リーダーであるのに対し、亀井刑事は足で稼ぐ現場主義と人情味あふれる語り口で捜査を支える、いわば作品の心臓部でした。
高橋英樹の相棒を務めた亀井刑事は、主に以下の2人の名優によって演じられました。
- 愛川欽也(第1作〜第57作):昭和から平成にかけてシリーズの屋台骨を支えたレジェンド。三橋達也時代から長年亀井刑事を務め、高橋英樹が就任した際も抜群のコンビネーションでシリーズの移行を成功に導きました。温かみのある下町情緒と哀愁を帯びた演技は、視聴者の涙を誘いました。
- 高田純次(第58作〜第73作):2012年の愛川欽也の勇退を受けて相棒に就任。持ち前の軽妙洒脱なキャラクターを活かしつつ、締めるところは締める新しい亀井刑事像を構築しました。高橋英樹との息もぴったりで、現場の重厚な空気にほどよいユーモアと温もりを吹き込みました。
愛川欽也の職人肌の包容力から、高田純次の洒脱で情に厚いバディシップへ。高橋英樹はどちらの亀井刑事とも唯一無二の信頼関係を築き上げ、鉄道旅情サスペンスに深みを与え続けたのです。