現代の作画理論を語る上で欠かせない二大潮流が存在する。アニメ私塾を主宰する室井康雄が提唱する「空間とシルエットから捉えるミニマルな構造論」と、韓国の天才絵師キム・ラッキが圧倒的な筆致で示す「解剖学に基づいた精密なブロック構築論」だ。
室井のアプローチは、複雑な人体デッサンを単純な箱や円柱に還元し、カメラアングルとキャラクターの接地感を瞬時に合わせる直観力に優れる。一方でキム・ラッキの理論は、筋肉の起始・停止部を完璧に把握し、どんなアクロバティックな全身ポーズでも矛盾なく描き切る強靭な構造美を誇る。現在のアートシーンでは、この両者のエッセンスを組み合わせ、アタリを素早く立体化するハイブリッドな学習法が主流となりつつある。