暗いイメージばかりが先行しがちな青木ヶ原樹海ですが、青木ヶ原樹海の現在の状況は、国内外から多くの観光客が訪れる世界有数のネイチャースポットとしての顔が定着しています。富岳風穴や鳴沢氷穴を結ぶ「東海自然歩道」などの遊歩道は美しく整備されており、苔むした溶岩と木々が織りなす幻想的な景観は、森林浴やトレッキングの目的地として高い人気を誇ります。
しかし、そこで絶対に犯してはならないのが「遊歩道から外れる」という行為です。青木ヶ原樹海の遊歩道からの遭難は、軽率な行動から一瞬で引き起こされます。樹海の内側は360度どこを見渡しても似たような木々が連なり、溶岩の起伏によって遠くの景色や太陽の位置が見えにくいため、遊歩道からわずか数十メートル奥に入っただけでも自分の戻るべき方角が完全に分からなくなります。
さらに、足元には落ち葉や苔で隠れた深い溶岩の穴(ガス孔)が無数に存在し、踏み抜いて転落・骨折すれば自力脱出は不可能です。樹海の自然を楽しむ際は、必ず公認のネイチャーガイドツアーに参加するか、整備された正規の遊歩道を決して外れないという基本ルールを徹底しなければなりません。