山本聖子さんという女性の存在が、ダルビッシュ有の野球人生をどれほど劇的に変えたかは、野球界でも広く知れ渡っています。レスリング界の名門「山本家」に生まれ、世界選手権を4度(51kg級、56kg級、59kg級)制覇した伝説的なトップアスリートである聖子さん。彼女自身が極限の減量、怪我の恐怖、大舞台での孤独な重圧を骨の髄まで知る勝負師でした。
一般的なプロ野球選手の妻が直面する「栄養管理や体調管理の難しさ」を、聖子さんは科学的かつ直感的に理解しています。ダルビッシュが取り組む最先端のウエイトトレーニングやサプリメント理論、ミリ単位でのフォーム修正に対して、同じトップアスリートの視座から耳を傾け、決して無駄な口出しをせず、最高のコンディショニング環境を整える。この献身は生半可な知識でできることではありません。
ダルビッシュ自身、過去のインタビューやメディア取材において、「妻の存在がなければ、トミー・ジョン手術からの復活も、40歳近くまでメジャーの第一線で投げ続けることもできなかった」と公言しています。聖子さんは夫を「偉大なメジャーリーガー」として特別扱いするのではなく、一人のアスリートとして、そして家庭を共に守る対等なパートナーとして接しています。このリスペクトの深さこそが、世間の下世話な離婚騒動を寄せ付けない強固な防壁となっているのです。