八村塁が歩んできた契約の軌跡を振り返ると、彼がどれほど異次元のスピードで階段を駆け上がってきたかが如実にわかる。2019年、日本人として初めて全米バスケットボール協会(NBA)のドラフト1巡目(全体9位)指名を受けてワシントン・ウィザーズに入団した際、結んだルーキー契約は4年総額約2030万ドルだった。初年度の年俸は約447万ドル。これだけでも当時の日本バスケットボール界にとっては前代未聞の金額だった。
激動の転機となったのは2023年1月のロサンゼルス・レイカーズへのトレードだ。プレーオフで強豪相手に強烈な存在感を示した八村は、その年のオフに3年総額5100万ドル(当時のレートで約73億円)という大型契約を勝ち取った。単年平均にして1700万ドル。かつて田臥勇太や渡邊雄太が切り拓いてきた道を大きく押し広げ、日本人アスリートの歴代最高年俸ランキングでもトップクラスに君臨する歴史的ディールとなった。