窪塚洋介という表現者の歴史は、常に革新と隣り合わせだった。2000年代初頭、TBSテレビの伝説的ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』のキング役で一世を風靡し、映画『GO』では日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を史上最年少で獲得。日本映画のフロントランナーとして頂点を極めた。
彼の活動は国内にとどまらなかった。マーティン・スコセッシ監督の映画『Silence -沈黙-』でのキチジロー役や、NetflixとBBCが共同製作したクライムドラマ『Giri/Haji』への出演など、国際的な舞台で唯一無二の存在感を放ち続けている。生身の感情をむき出しにするヒューマンドラマから骨太なサスペンスまで、彼の演技は常に研ぎ澄まされている。
そうした過酷な表現活動の舞台裏で、精神的な防波堤となってきたのが妻のPINKYだ。レゲエダンサーとして研ぎ澄まされた身体感覚とプロ意識を持つ彼女は、窪塚のクリエイティブな狂気を受け止め、地に足のついた日常へと引き戻すアンカーの役割を果たしてきた。