コビーが放った「やめましょうよ」の叫びは、単なる一過性の名シーンにとどまらず、作品全体のテーマである「正義とは何か」を読者に問いかける根源的なメッセージを持っています。
かつてロジャーとガープが敵味方を超えて信頼関係を築いたように、ルフィとコビーの間にも確固たる信頼と対比の構図が存在します。第1話でルフィに背中を押されて海軍を目指した少年が、やがてルフィの前に立ちふさがる海軍最高戦力へと育っていくプロセスは、本作の裏のメインプロットと言っても過言ではありません。
機密特殊部隊「SWORD」の隊員として、世界政府の闇や天竜人の支配体制に唯々諾々と従わない姿勢を見せるコビーは、旧態依然とした海軍組織を内側から変革するキーマンです。赤犬的な冷徹な統制ではなく、弱者に寄り添うコビーの正義こそが、最終章以降のワンピース世界における「新たな秩序」の柱となることは確実視されています。