大手質問サイト「Yahoo!知恵袋」やSNS上では、毎年夏休みの終わりが近づくにつれて、読書感想文に苦しむ高校生の切実な声が溢れ返ります。
「課題図書を読んだけれど、一言も感想が浮かばない」「原稿用紙3枚目であらすじが終わり、残り2枚が真っ白のまま」「先生から『もっと自分自身の意見を書きなさい』と突き返されたが、具体的にどうすればいいのか分からない」。これらは決して個人の怠惰によるものではなく、学校教育の現場で「感想文の具体的な書き方・技術」が体系的に教えられてこなかった構造的な問題です。
一方で、都内の進学校で長年国語科指導にあたる現役教諭は、採点側の実情を次のように明かします。
「毎年200人以上の感想文に目を通しますが、全体の8割はネット上の要約を少し改変したような、どこかで見たあらすじで埋め尽くされています。そうした文章は数行読んだだけで見分けがつきます。私たちが本当に読みたいのは、整った解説文ではありません。多少文体が粗削りであっても、『この生徒は作中のこのセリフに本気で傷つき、自分の情けない過去と向き合って格闘したのだ』という熱量が伝わってくる文章です。それだけで、学年上位の評価をつけます。」
ネット上の模範解答を切り貼りした無味乾燥な原稿は、採点現場では即座に見破られます。むしろ、自分の恥部や未熟さを率直にさらけ出した原稿こそが、教員の目を留め、圧倒的な高評価を獲得する原動力となります。