手元に市販の目薬がある場合、あるいは24時間営業のドラッグストアで点眼薬を入手できる場合、成分選びには細心の注意が必要です。適当な目薬をさすと、激痛がさらに悪化する恐れがあります。
溶接による目の痛みに適しているのは、傷ついた角膜を保護し、乾燥と摩擦を防ぐ「防腐剤無添加の人工涙液型点眼薬」です。涙に近い浸透圧と成分で作られており、傷口への刺激を最小限に抑えながら角膜の自然修復をサポートします。また、角膜保護成分である「コンドロイチン硫酸エステルナトリウム」や「ヒアルロン酸」が配合された低刺激タイプの点眼薬も適しています。
一方で、以下の成分が含まれている市販目薬は絶対に使用を避けてください。
- 清涼感成分(メントール・ハッカ油など):傷口に直接アルコールを塗るような激痛を引き起こし、炎症を著しく悪化させます。
- 血管収縮剤(塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリンなど):充血を一時的に抑えるものの、角膜への血流と酸素供給を減少させ、組織の修復を遅らせる要因になります。
- 防腐剤(塩化ベンザルコニウムなど)が濃いもの:角膜上皮に障害を与える毒性があり、傷ついた角膜には悪影響を及ぼします。使い切りタイプ(1回分ずつ分包されたもの)を選ぶのが理想的です。
また、点眼薬だけで激痛が抑えきれない場合は、市販の経口鎮痛薬(ロキソプロフェン、イブプロフェン、アセトアミノフェンなど)を服用することも有効な対処法です。全身から痛みのシグナルを抑えることで、夜間の睡眠を確保しやすくなります。