効率性を追い求める「タイムパフォーマンス(タイパ)」の時代は、少し息苦しすぎたのかもしれない。今、人々の関心は「時間価値(トキパフォーマンス=トキパ)」へと移っている。ただ一緒に移動するだけではない。同じ景色を見て、同じ風を感じる。その一瞬の質を高めることが、旅の最大の目的になった。
スマートフォンをポケットにしまい、祖父母が孫に昔の遊びを教える。あるいは、孫が最新のガジェットを使っておじいちゃんの写真を撮る。そんな何気ない世代間の交差が、日常のストレスで乾いた心を潤していく。効率とは対極にある「無駄な時間」こそが、実は最も贅沢なのだ。