船頭さんが巧みに櫂(かい・ろ)を操る様子を見ていると、誰でも簡単に漕げそうに思えます。しかし、実際に自分で櫂を握った瞬間にその難しさを痛感するのがたらい舟の奥深さです。体験中、船頭さんから「少し漕いでみますか?」と声をかけられる場面が定番となっていますが、たらい舟漕ぎ方のコツを理解していないと、舟はその場でクルクルと旋回するだけで一歩も前に進みません。
操舵の決定的なコツは、「力を抜いて、水中で『8の字』または『無限大(∞)』を描くように櫂を滑らせること」です。櫂をただ前後に押し引きしても、水を押す力と戻す力が打ち消し合って推進力になりません。櫂のブレード(板)をわずかに傾け、水流を後ろへと逃がしながら左右にしならせることで、初めて舟がスーッと前進します。
なお、自力で上手に前進させることができた乗客には、力屋観光汽船などで「たらい舟操縦免許証」(発行手数料:税込200円)が記念として発行され、旅の良い記念になると好評を博しています。
ネット上の掲示板やSNS、旅行レビューサイトにおけるたらい舟口コミ評判とネットの反応を分析すると、好意的な意見と現場ならではのリアルな声がはっきりと分かれています。
【肯定的な口コミ】
「矢島経島の海が透き通っていて、ウニや魚が泳いでいるのが見えて感動した」
「船頭のお母さんの軽快な語り口と、手作りの衣装がレトロで佐渡の情緒を満喫できた」
「大人が揺らしても全く倒れそうな気配がなく、安定感に驚いた」
【注意を促す口コミ】
「櫂を漕ぐ体験をさせてもらったが、想像以上に重くて腕がパンパンになった」
「天気が良すぎて日差しを遮るものが舟の上にないため、真夏は帽子がないと危険」
「乗り降りの際に少し揺れるので、ヒールのある靴を履いていくと足元が危ない」
体験者の生の声からも分かるように、短時間の遊覧でありながら、海面すれすれの視点と独特の浮遊感は他の乗り物では味わえない格別の体験価値を生み出しています。