痛む部位を指や舌で触れた際、鋭い痛みが走るのか、それとも鈍い圧痛があるのかによって、緊急度は劇的に異なります。特に口内炎と歯茎の炎症の鑑別は、治療の初動を大きく左右するポイントです。一般的なアフタ性口内炎は、粘膜の表面に生じる数ミリ程度の浅い潰瘍であり、接触時に激しい痛みを伴うものの、通常は1週間から10日程度で自然治癒します。
しかし、はくぎを押すと痛い時の受診目安として知っておくべきは、「歯の根元付近の骨に響くような痛み」がある場合です。歯根膜炎や根尖性歯周炎が進行している場合、粘膜の表面ではなく深部組織で内圧が高まっているため、指で外側から押したり、物を噛み合わせたりした瞬間に耐え難い痛みが走ります。この段階に達している場合、市販の口内炎パッチや塗り薬は何の効力も持ちません。
さらに見逃せないのが、はくぎからの出血と歯周病のサインです。厚生労働省が公表した最新の歯科疾患実態調査の分析データによると、30代以上の成人のうち約68.5%が歯肉に何らかの炎症所見を抱えていると報告されています。歯磨きのたびに出血する現象は、毛細血管が鬱血して破綻している警戒警報であり、「体質だから」と軽視することは将来的な歯の喪失に直結します。