野球を観戦し始めたファンが最初に混乱に陥りやすいのが、「ソロホームランを打ったとき、なぜ打点と得点の両方が1つの打席で記録されるのか」という疑問です。この疑問に対する解は、打者が放った打球がスタンドに入った瞬間、その打者は「打者」であると同時に「走者」という二重の身分を獲得する点にあります。
これこそがホームランで打点と得点両方つく理由の核心です。フェンスを越える本塁打を放った瞬間、まず打撃によってチームに1点をもたらす権利が発生するため、打者に対して「1打点」が授与されます。さらに、その打者自身がダイヤモンドを一周して本塁ベースに自らの足で触れるため、正規の生還者として「1得点」も同時に手に入ります。
これが走者を置いた場面であれば、より構造が分かりやすくなります。例えば走者を一塁に置いた2ランホームランの場合、ホームを踏むのは一塁走者と打者走者の2人であるため、記録される得点は各走者に1得点ずつ(計2得点)となります。一方で、この2つの得点をたった一振りのバットで生み出したのは打席の選手1人であるため、打者には「2打点」が一度に計上されます。満塁ホームランであれば、4走者の生還を1人で演出した証として「4打点・1得点」という圧巻のスタッツが記録されます。