蓬莱さんのキャリアにおいて最もユニークな点が、大学卒業後に俳優・タレントを目指していたという事実です。
「表現者として人の心を動かしたい」という強い情熱を抱き、20代前半は舞台オーディションを受けながらアルバイト生活を送る日々を過ごしていました。しかし、芸能界の厳しい現実に直面し、将来への葛藤を抱えていた25歳のとき、転機が訪れます。書店で偶然手にした気象予報士のテキストに感銘を受け、「天気を伝えることも、言葉と身体を使って想いを届ける最高の表現ではないか」と一念発起したのです。
合格率わずか4〜5%前後といわれる難関の気象予報士試験に、猛勉強の末、2009年に見事合格。翌2010年からは読売テレビの番組に出演を開始し、瞬く間に関西を代表する気象キャスターへと駆け上がりました。当時の下積み時代の苦労と「伝えることへのこだわり」が、現在の分かりやすく丁寧な語り口の土台となっています。