新穂高温泉を訪れる旅行者が陥りがちな最大の盲点は、移動手段と季節ごとの道路状況の認識不足です。特に首都圏や関西圏からのアクセスにおいて、事前のルート選定が旅の快適性を左右します。
公共交通機関を利用する場合、起点となるのはJR高山駅(高山濃飛バスセンター)または長野県側のJR松本駅です。高山駅からは濃飛バスの新穂高温泉行きで約1時間40分、1時間に1本程度運行されています。直通バスは充実していますが、夕方以降は運行本数が激減するため、宿泊先への到着時刻を逆算したスケジュール管理が不可欠です。
マイカー利用の場合、11月中旬から翌年4月中旬にかけての冬期はスタッドレスタイヤの装着、またはタイヤチェーンの携行が必須です。安房峠道路(トンネル)の開通により通年アクセスは格段に向上したものの、新穂高周辺は標高1,000メートルを超える豪雪地帯であり、朝晩の路面凍結(ブラックアイスバーン)には厳重な警戒が求められます。
また、「日帰り温泉が夜間も営業している」という誤解も散見されます。多くの宿の日帰り入浴受付は11時〜15時前後の短い時間帯に限定されているため、立ち寄り湯巡りを計画する際は各施設の公式受付時間を必ず事前確認してください。