贈答品選びにおいて頻繁に混同されるのが「宮内庁御用達」と「皇室献上品」という2つの呼称です。贈る相手に正しい背景を伝えるためにも、まずはその制度的な位置づけを正確に把握しておく必要があります。
宮内庁の公式記録によると、かつて明治から昭和初期にかけて存在した「宮内省御用達」制度は1954年(昭和29年)に公式に廃止されています。現在、宮内庁が特定の企業や商品を公式に「御用達」として公認・指定する制度は存在しません。現在市場で見かける表記は、過去の指定実績や納入業者としての歴史を物語るものです。
一方で皇室献上品とは、全国の都道府県や農業協同組合、産業振興団体などの推薦を受け、皇室の行事、行幸啓、新嘗祭などに際して正式な手続きを経て献上・納入された品々を指します。産地ごとの厳格な品質基準、衛生管理、職人の卓越した技術が都道府県レベルで審査されるため、事実上の「日本最高峰の特産品」としての確固たるお墨付きを得たプロダクトといえます。