近畿の道の駅を語る上で欠かせないのが「温泉併設型」の存在感です。京都府丹波エリアの「道の駅 スプリングスひよし」に湧く天然温泉「ひよし温泉」は、保温効果の高いナトリウム-塩化物泉で、露天風呂やチラー付き水風呂を備えたサウナまで完備しています。兵庫県養父市の「道の駅 ようか但馬蔵」では「八鹿温泉 八問の湯」が隣接し、長距離ドライバーの疲労回復拠点として高い稼働率を維持しています。
こうした高機能ステーションの増加に伴い、深刻化しているのが車中泊に関するマナー問題です。国土交通省の公式見解では、道の駅の駐車場は「道路利用者の円滑な通行を確保するための休憩施設」であり、仮眠は認められているものの、何泊も連続滞在するような宿泊目的の利用は原則として想定されていません。
しかし現場では、長時間のアイドリング、駐車場内での家庭ゴミの不法投棄、車外にテーブルや椅子を展開しての調理といった迷惑行為が後を絶ちません。こうした事態を受け、近畿各地の道の駅では「RVパーク」と呼ばれる電源設備付きの有料車中泊専用スペースを区画整備する動きが急速に進んでいます。料金相場は1泊2,000円〜4,000円程度。無料スペースでのトラブルを未然に防ぎ、適正な対価を支払って堂々と快適に滞在する「スマート車中泊」への転換が2026年の新常識になりつつあります。