2020年代半ばを過ぎた現在、TikTokやInstagramをはじめとするデジタル空間では、フィルターによる顔の加工や美容医療の可視化が完全に日常化した。かつて異常視された「自らの容姿を自在に再構築する」という行為は、いまやZ世代を中心にセルフケアや自己表現の一環として受容されている。
こうした価値観の地殻変動にともない、彼女の存在に対する世間の視線も変わりつつある。ルッキズムとパパラッチの暴走が最高潮に達していた90年代において、彼女は他人の美的基準に屈することなく、自らの欲望に従って己の肉体をデザインし続けた「ボディ・モディフィケーションの先駆者」という見方が強まっているのだ。