埼玉の園芸史を語る上で外せないのが、江戸時代初期からの伝統を誇る川口安行植木市場を中心とする安行(あんぎょう)エリアです。現在でも数十社におよぶ植木生産卸業者や造園資材商が集積しており、首都圏の緑化を支える一大心臓部として機能しています。
一般の愛好家が訪れる拠点として定評があるのが、「川口緑化センター 樹里安(じゅりあん)」です。巨大なガラスアトリウムの下には、地元生産者が丹精込めて育てた庭木、シンボルツリー、果樹苗、盆栽が所狭しと並びます。中間流通を介さない直売価格で提供されているため、高木や生垣用の苗木を揃える際のコストパフォーマンスは群を抜いています。
さらに、安行周辺や飯能・秩父方面には、愛好家が足繁く通う埼玉山野草専門店も点在しています。日本の風土に根ざしたエビネ、雪割草、山野草の古典園芸品種を扱う老舗ナーセリーでは、店主の深い知見に基づいた栽培指導を受けることができ、量販店では決して手に入らない一期一会の銘品に出会えます。