りょうの原点は、10代後半から始まった若い頃のモデル時代にあります。原宿でのスカウトをきっかけに芸能界入りを果たした彼女は、本名を宮田ゆみ子といいますが、芸名を「りょう」とし、雑誌『装苑』や『MEN'S NON-NO』などのモード誌を中心に活動を開始しました。当時の日本のモデルシーンにおいて、西洋風の華やかさとは一線を画すシャープな切れ長の瞳とエキゾチックな骨格は極めて異彩を放ち、一躍トップモデルへと駆け上がります。
転機が訪れたのは1996年、社会現象となったフジテレビ系ドラマ『ロングバケーション』への出演でした。木村拓哉演じる主人公の後輩・日野ひょう子役に抜擢され、実力派女優への転身経緯の幕が開きます。当時、モデルから女優への転身は「演技力が追いつかない」「単なる話題作り」と厳しい批評に晒されることも少なくありませんでした。
しかし、彼女はその逆風を実力で跳ね返します。これまでの出演ドラマ経歴を振り返ると、その足跡の確かさが浮き彫りになります。
- 『ラストクリスマス』(2004年)
- 『サプリ』(2006年)
- 『医龍-Team Medical Dragon-』シリーズ(2007年〜)
- 『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ(2008年〜)
- 『流星の絆』(2008年)
- 『正直不動産』シリーズ(2022年〜)
自著や当時の特番インタビューにおいて彼女自身が「最初は自分の声の低さや表現の拙さに苦しんだ」と率直に告白している通り、決して平坦な道のりではありませんでした。しかし、舞台演劇の現場に飛び込み、身体表現を基礎から叩き直したことで、感情の機微を視線ひとつで語れる本格派バイプレイヤーへと進化を遂げたのです。