彼の代表作を語るうえで絶対に外せないのが、『Re:ゼロから始める異世界生活』のナツキ・スバル役だ。「死に戻り」という過酷なやり直しを繰り返すスバルの絶望、狂気、そして泥を舐めてでも前を向く執念。小林は文字通り酸欠になるほどの熱量でマイクに向き合った。
アフレコ現場では、幾度となく喉の限界を超えた声が響き渡ったという。単に大声を出すのではなく、絶望の深さに合わせたかすれ声や呼吸の乱れを細かく計算。主演男優賞の受賞理由となったのも、まさにこの狂気と人間味が背中合わせになった魂の熱演だった。共演陣からも「スタジオの空気ごと持っていく圧倒的な熱圧があった」と語られており、彼がスバルという人物と痛みを共有しながら走り抜けた証である。