受診者が最も悩むポイントが「鼻から胃カメラと口からはどっちが楽なのか」という選択です。双方の特徴を客観的に比較すると、それぞれに明確な長所と短所が存在します。
経鼻内視鏡の大きなメリットは、前述の嘔吐反射の少なさに加え、鎮静剤を使わずに受けられるケースが多い点にあります。全身を眠らせるような強い薬を使わないため、検査終了後すぐに画像説明を受け、自分で車を運転して帰宅することも可能です。
一方で、経鼻内視鏡にも無視できないデメリットがあります。スコープが細い分、レンズの解像度や送気・吸引機能が口用の太いスコープに比べてわずかに制限される場合がある点です。また、「鼻から胃カメラなら絶対に痛くない」と思い込んで受診した結果、鼻腔を通る際の圧迫痛にショックを受ける受診者もいます。鎮静剤を使って完全に眠っている間に口から検査を終えたい人にとっては、むしろ口からのアプローチのほうが楽に感じられるケースもあります。