ネット上のコミュニティで頻繁に交わされる噂の中に、「北海道のトレセン選考は札幌地区のクラブチーム所属選手が圧倒的に有利であり、地方の街クラブや中学校の部活動生は最初から眼中にないのではないか」というものがあります。しかし、この言説は実態を正しく捉えていません。
実態としては、15地区協会それぞれに地区トレセンが組織されており、そこから道央・道南・道北・道東・オホーツクといったブロックごとの合同選考会を経て「北海道トレセン」へと絞り込まれる多層的な推薦ピラミッドが確立されています。確かに札幌地区は登録チーム数・選手数が全体の半数近くを占めるため選出人数は多くなりますが、地方地区からも身体能力や戦術理解に優れた選手を積極的に吸い上げる「発掘枠」や巡回スカウティングが機能しています。
もう一つの誤解は、「強豪私学やJアカデミーに所属していなければ道選抜に入れない」という思い込みです。近年の選考では、個人の所属チームの戦績以上に「局面での認知スピード」や「攻守のトランジションへの自発的な関与」がアナリストの手によって数値化・評価される仕組みが整えられています。看板チームに所属していることだけが選出の免罪符になる時代は、すでに過去のものとなっています。