フレンチクルーラーの秀逸な点は、完成されたプレーン生地が最高のアレンジベースとして機能するポテンシャルにあります。半世紀の歴史のなかで生まれた派生商品群は、今やプレーンを凌ぐ人気を獲得しています。
その代表格が「エンゼルフレンチ」です。中央に切れ目を入れ、軽い口当たりのホイップクリームをサンドし、外側の一部をチョコレートでコーティングしたこの商品は、1983年の登場以来、常にミスドの売り上げ上位を争うメガヒット作となりました。濃厚なチョコ、滑らかなクリーム、そして淡泊で繊細なシュー生地が三位一体となり、ひと口ごとに異なる味のグラデーションを提供します。
さらに、濃厚なカスタードクリームを挟み表面に粉糖をまぶした「カスタードフレンチ」も、根強い支持を集め続けています。コク深い卵の風味を二重で味わえる構成は、よりスイーツらしい濃厚さを求めるファンに選ばれてきました。
そして近年最大のトピックといえば、前述の「生フレンチクルーラー」です。従来の生地よりもさらに口どけを極限まで高め、口の中でとろけるような新食感を実現した試みは、長年のファンだけでなくZ世代を中心とする新たな顧客層をも熱狂させました。こうした挑戦的なアレンジの歴史が、ブランドの鮮度を維持し続けています。