「乳幼児期を乗り越えた縄文人は何歳まで生きたのか」という平均余命の観点で見ると、全く異なる実像が見えてきます。15歳まで無事に育った若者は、平均して40代から50代前半まで生きていたと推定されています。
千葉県の姥山貝塚や愛知県の吉胡貝塚などから出土した人骨の中には、骨粗鬆症の痕跡がある骨や、歯がすべて抜け落ちた状態で長期間生きていた60歳以上の高齢者の人骨も確認されています。厳しい自然環境の中でも、成人期を無事に通過した個体は、現代の初老から還暦に達するまで十分に命を繋ぐことができていました。