ネット上の裏技として広く拡散されているノウハウの中には、科学的な見地から見るとリスクを孕んだ誤解も存在します。
代表的な誤解が「麺が乾かないように、茹で汁や水を少しタッパーに張っておくと良い」という説です。これは完全に逆効果であり、麺が水分を吸い続けて伸び切るだけでなく、雑菌の繁殖を促す温床となります。水分の存在こそがデンプンの膨潤と結着を進めるため、「水分は1滴残らず徹底して切る」のが鉄則です。
もう一つの盲点は、氷水でほぐす理由を「単に冷たくするため」と認識しているケースです。氷水に潜らせる真の目的は、急速な温度低下によって小麦のタンパク質(グルテン)網目をキュッと引き締め、麺内部に水分が侵入するのを防ぐ「急冷シール効果」にあります。常温の流水で冷ますだけではグルテンが締まりきらず、短時間でコシが失われてしまいます。