かもめ学園に伝わる怪異の筆頭格「七不思議一番」。その中核を担うのが、時間を司る三人の時計守です。ミライは、その中で「未来」の領域を一手に掌握する存在として描かれています。
頭部に生えたツノのようなお団子ヘアと、フリルをあしらった愛らしい衣装がトレードマークの小柄な少女。しかし、そのキュートなルックスに油断した者は即座に取り返しのつかない事態に直面します。彼女が有する本質は「触れたものの時間を急速に進める能力」です。
この力は単に時計の針を進めるような生ぬるいものではありません。生き物に触れれば急激に成長・老化させ、植物に触れれば一瞬で開花させて枯死に至らしめ、無機物であれば経年劣化で朽ち果てさせます。ヒロインの八尋寧々が彼女に触れられた際、瞬く間に大人びた美女へと姿を変え、最終的には老境へと追いやられそうになった場面は、読者に強い衝撃を与えました。
作中で描かれるミライは、悪意を持って人を傷つけようとしているわけではありません。「面白いものが見たい」「もっと早く大人にしてあげたい」という、幼児特有の純粋無垢な残酷さこそが彼女の本質です。制御不能な推進力を持つ未来の概念そのものを具現化したキャラクターといえます。