報道各社の取材データおよび所属事務所の公式発表によると、伊藤俊人さんの死因は「くも膜下出血」です。亡くなった日時は2002年5月24日午後5時18分、満40歳という早すぎる生涯の幕引きでした。
くも膜下出血は、脳を包む3層の膜(硬膜・くも膜・軟膜)のうち、くも膜と軟膜の間にある「くも膜下腔」に出血が広がる疾患です。その原因の8割以上は、脳の主要な動脈にできたコブ(脳動脈瘤)の破裂によるものと医学的に証明されています。発症した瞬間に「バットで頭を殴られたような激痛」に襲われ、瞬く間に意識を失うケースが多く、発症者の約3分の1が命を落とし、社会復帰を果たせる割合は全体のわずか3割程度にとどまる極めて致死率の高い脳血管障害です。
伊藤俊人さんの場合、目立った既往症や持病が広く知られていなかったこともあり、世間には「なぜ突然」という動揺が一気に広がりました。しかし、脳動脈瘤自体は自覚症状がないまま静かに拡大することが多く、多忙による疲労蓄積、慢性的な睡眠不足、役作りに伴う急激な血圧変動などが重なった結果、突発的な破裂を引き起こしたと推測されています。